世界が終わるんじゃないかと思った2020年も無事に終わり、いつもより静かに2021年が始まりましたね。
明けましておめでとうございます。すっかりご無沙汰しています。
このブログ、細々と続けようかなと思ったのですが、どうしても気力が湧かず何も更新することなく一年が終わってしまいました。
でも何かの形で残していきたいなぁとずっと気がかりではあったので、少しずつ母との思い出や闘病時の様子などを残していこうかなと思います。母が亡くなってから半年が経ち、自分の中で記憶が薄れてきているのを悲しく感じていたので、このブログも活用できるし、記録にも残せるし、ちょうどいいかな、と。
とはいえ、サーバー代を払わなくなればその時点でなくなってしまうのですけどね。まぁそれはしょうがない。

去年のお正月
去年のお正月は闘病中であったけれど母は生きていて、元気に散歩へ行ったり、ご飯を作ってくれたりしていました。
一昨年は私が大晦日から帰省してきたせいで、大晦日、元旦と夫が猫と二人きりでの年越しになったことを可哀想に思っていた母に「今年(2020年)は年明けてから帰って来なさい」と言い含められていたので、1/2に帰省しました。
「おせちはめんどくさいからもう作らんよ」と何年か前に宣言した母は、その宣言通りお雑煮を作って出迎えてくれました。
小さい頃はかつお節が柔らかなおもちに張り付く感触が苦手で嫌いだったお雑煮。でも大人になってから食べると、温かいお汁が寒さに冷えた体を温め、伸びるお餅をよく噛んで食べるのがなんとも美味しく感じられるようになりました。
お雑煮をご馳走になったお返しに私ははんぺんを使って伊達巻を作ってあげることにしました。
伊達巻は昔から私の大好物です。子供が好きなものが一つもないおせちの中で唯一楽しめるものが伊達巻でした。
でも大人になってからその驚愕の値段を知り、買って食べることは断念。
自分で作ってみよう!と挑戦し、家で作った試作品がとてもおいしかったのです。
ぜひ母や父にも食べてもらいたいと作ったのですが。。。
実家のガスコンロは火力が強く、少し焦げてしまいました。笑
「ごめんね、失敗しちゃった。まずかったら食べなくていいからね」という私に、母は「これぐらい失敗じゃないよ、おいしいよ」とにこにこ笑って食べてくれました。
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去年のお正月の母との思い出です。この頃は抗がん剤がよく効いていたし、このままがんが小さくなっていって手術でとって、寛解はしないまでもがんと共存して寿命まで生きていけるだろうと思っていました。
父の65歳記念では沖縄へ皆で旅行に行く予定をしていて、「沖縄行こうね」を合言葉に頑張っていました。
最後、介護ベッドに横たわる母にもそう言って励ましたのですが、その時にはもう「おかあは写真を連れてって」と言って苦しそうに呼吸するばかりでした。
あまりにもつらい記憶が詰まった2020年。
それでも母と過ごした最後の年でした。終わってほしくない、終わってしまったら母との日々が過去になってしまう、と年の暮れは悲しみで張り裂けそうでした。
でも、どんなに悲しくても、終わるなと祈っても、いつもと変わらず年は巡りました。
時間の経過によって悲しみは薄れていきますが、「母を失った悲しみを忘れて行ってしまう」という新たな悲しみがじわじわと沸いてきますね。
とにかく2021年はコロナが収束し、皆が健康で幸せに生きられる世界がきますように。
祈りに何の効力もないことは母の病気で思い知りましたが、それでも祈らずにはおれません。
2021年、良い年になりますように!
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